デリー Delhi

◆ニューデリー駅

460番バスはニューデリー駅の東口付近に着いた。とはいっても路地に停まっただけで駅が見えない。他の乗客が全員降り始めたという状況が、私に終点だと 告げている。
バスの運転手に現在地を尋ねてみて、駅の東側であることがわかる。安宿街は西側にあるので駅構内を抜けていく必要がありそうだ。まずはバスから降りる地元 民にまぎれて彼らに駅まで案内していただく(勝手について行く)ことにする。

駅の構内やらは撮影禁止のお国柄。とりあえず気を遣い、外側からのみ撮ってみる。


◆メインバザール


パハールガンジ、通称メインバザールと呼ばれるエリアには安宿や各種商店、レストラン等が犇(ひし)めいていて、「流石!インド!」な喧噪に包まれてい る。やはり私は都市滞在型なのだろうか、こういった熱気の中に入っていきながら、少しの緊張とともに不思議な安心感がやってくる。

駅から歩き始めて、数軒の安宿を見て回り、メインバザールのちょうど真ん中程にある所に居を構えたのは午後6時30分頃だった。


リュックを置いて夕飯に向かおうと外へ出ると、すぐ横の服飾品店の店先ではマトン焼きを作っていて、こいつのニオイが堪らなくウマそうである。値段を尋ね ると25Rs。そんなには高くないと思い食してみる。「美味い美味い」と言いつつ食し、写真まで撮らせていただいた。何枚か撮ったのだが、左の兄さんの体 勢は微動だにしない。そして撮った写真を「見せてくれ!」と非常に興味を持っている。どうやらコレが彼のキメポーズらしい。
「また明日も来るよ!」と告げ、実際に翌日も訪れ、幸せに1皿頂いたのだ。が、変化は3回目に訪れた。

3度目の正直と言おうか。その日は私の前に現地民の客が居てマトン焼きを買おうとしている。払っている額を見ると“15ルピー”である。
『  ………  』
いや、もういいのだ。そろそろ都合1ヶ月ほどインドに来ている計算になる。彼らの商売の仕方は大体わかっている。それに私は『このマトン焼きには25ル ピーの価値がある』と以前に認めたのだ。“彼らと私の取引価格は25ルピー”、意味合い的にはそれ以上でもそれ以下でも無い。ただ、気持ちがまだ少し納得 いかない。
「15ルピーのヤツは、タマネギが少ないんだ。」と言う毎度々々のインド人風クダラナイ理由付けを適当に相づちで流し、15ルピーの皿をオーダーする。
25ルピーの皿となんら変化の無い15ルピーのマトン焼きを食し、最後のマトン焼きとし たのである。
(※デリーについて最初の3日は連チャンだったが、その後の16日間はもはや会話もしなかった。つーか会話する気も失せた。)

その他、メインバザール界隈の写真。





足繁く通ったレストラン「ゴールデンカフェ」。


上段真ん中の写真はチャイが美味かったので、お茶っ葉を見せていただいたところ。


馴染みになったターリー屋。一皿20Rs。基本的に全部お代わり自由。

スプーンを使って食べても良いのだが、得てして小さめなスプーンが来るので面倒くさくなり、基本的に手で食べることになる。手で食べた方が美味しく感じる のは気のせいかも知れないが、金属を使うと味が落ちるという説もあるらしい。
たまにレストラン内で「スプーンを使うインド人と手で食べる日本人」という意味不明な状況となることも。
一番面白かったのは、スプーンを使って食べるインド人らしき客と話していたところ、インド人では無くアフガニスタン人だと言われたとき。正直、こっちが話 に詰まった。


泊まったホテルのすぐそばにある「エベレストカフェ」。

タイ料理が少しあり、トムヤムスープ・チキン・withライス 65Rs と グリーンカレー・チキン 75Rs がメシに苦労の無かったタイを思い起こさせる。

メインバザールから少し南にある野菜のマーケット。お茶っ葉を安く売っている店があり、何度か足を運んだ。



メインバザールの西側にあるカレー屋。ドーサと呼ばれるデカイ焼き物でカレーを食す。

この時は結構豪華な食事で、ドーサ45Rs、パンチャラタン(Panchrattan) 60Rs。カレーは込み。


メインバザール東側のニューデリー駅前付近にある南インドのカレー屋。

一見してターリーだが、南ではミールと呼ぶ。非常に辛い系統のカレーで辛党にはたまらない。ちなみにコイツを食った私は「下痢」になりました。理由は不明 ですが、可能性としては「辛すぎた」か「何かヤバイ菌が居た」あたり。右の写真はインド旅行者御用達の水分補給剤(ポカリスエットの元)みたいなモノ。な にせ、下痢中は水分がどんどん抜けていくのでこういうモノがないと非常にヤヴァイ。



◆コーンノートプレイス界隈

宿を構えたメインバザールから800メートル程の南にコーンノートプレイスと呼ばれる地区がある。イギリス植民地時代に整備されたエリアで、3つの環状道 路と放射道路が組み合わさっている。建物の様式が非常にハイソであり、アメリカ資本的な商業施設が多分にある。

写真左はメインバザールからコーンノートプレイスに向かうリクシャー(2人客用自転車)10Rs。写真右はコーンノートプレイスの中心にある公園。旅人曰 く「3年前とは比べものにならないくらい綺麗になっていて驚いた。」とのこと。

んで、中心部にあるマクドナルド。


肉のメインはチキンである。写真上段、インドらしいカレーパン。写真下段のラップは中にチキンが「ドン!」と入っている。日本ではデフレの象徴であるマク ドナルドも、インドでは超高級レストランの部類に入るらしく、価格設定も上流階級と高所得者層をターゲットにしている。

とはいえ、ソフトクリーム9Rsとソフトクリームwithチョココーティング15Rsは価格の安さもあり気楽に買えますな。また、タイランドでも同様の チョココーティングがあり、タイ滞在中の思い出が蘇ってくる。『あの頃の食生活は良かったなぁ〜。』的な。

コーンノートプレイスの一角にある映画館と併設されているレストランの食べ放題。225Rs。


やはり高級な地区と言うか、非常に美味しく頂きました。とくに野菜を原味で美味しく食べられる機会の少ないインドではたまにこういう食事も大事ですな。

店の外観は撮ってませんが、ケンタッキーフライドチキン。市中のレストランでのチキン4PCSは60Rsぐらい。それに比べてKFCでは130Rsと倍し ますが、衣のサクサク感や肉のジューシー感は全く別物。非常に高価とはいえたまには食べたくなります。

売れ筋のセット商品は99Rs。ジンジャーチキンバーガーとチキンスティック1PCS、ドリンク、ポテトのセット。ちなみに写真は完食後の箱ですな。

コーンノートプレイスの一角にあるマーケット「パリカ・バザール」。衣料品・電化製品あたりをメインに店が密集しています。残念ながら、外人相手の呼び込 みのウザさはピカイチ。ボリ方も一級品なので、ローカルプライスを知らずに行くと「鴨がネギしょって鍋、まな板、包丁、調味料まで準備」してるオイシイ客 となります。

逆に大体の値段がわかっていると結構楽しめるスポットでもあるのですが。例を出すと「パンジャビドレス」の買い物に付き合ったとき、初値4800Rs(ご 丁寧に値札も作ってる)から600Rsまで下がりました。必要条件としては、「生地産地の知識と目利き」、「縫製クオリティの目利き」、「他の都市での ローカル向け売価」を知識として押さえた上で、「店長(店員ではない)と仲良く喧嘩しつつ、一度は買わずに店を出る。」です。店を出る前に、彼らは必ず値 段を勝手に下げてくれますから。あと、「FIXED PRICE」と書かれている店に対して現地民は相手にしてません。クオリティと価格が釣り合ってないですから。
また、このパリカバザールでMP3プレイヤーを購入・返品しましたが、事の顛末はオマケのコーナーで。










◆ラージパトナガル界隈






◆チャンドニー・チョーク界隈


















◆ラールキラー

100Rs

























30Rs









20Rs?

















◆ビザ

オートリクシャー60Rs

















6Rs








◆オマケの写真館

パリカバザールで購入したMP3プレイヤー。

電車・バスでの長時間移動で、さすがに音楽が欲しいなと思い、100%パチモノと思しきこのMP3プレイヤーの購入に踏み切ったわけですが。経緯として は、パリカバザールで価格調査をしつつ、このパチに興味津々だった私、5〜6店で4500Rsのファーストプライス。さて、アホ程高いと思いつつ次の店に 入ってみると、なんと“インド人がちょうど同じ商品を買おうと価格交渉をしている”ではないか!?。よこで観戦しつつ、最後にインド人客の「1500Rs だ。わたしのラストプライスだ。」の文句で店員が折れた! なんと初手の値段から3000Rsも下げている。んだば、私も1500Rsでと併せて購入。先のインド人客は「君はラッキーだ!HAHA!」と言ってい る。
実際、1500Rs(≒4500円)なら日本で売ってる1GBのフラッシュメモリと同額程度。非常にお安い。つーか値段が下がりすぎて、微妙に違和感。 ま、いいや、お買い得なので気にしないことにする。
さて、先客が帰ったところで、店員が「はい、ちゃんと2GBあるからね。」とMP3本体を操作してメモリ容量を表示している。んで、1500Rsを払って 宿に帰り、早速、音楽ファイルを転送してみた。

「ん?。転送がやたら遅いなぁ。。。。。」と思いつつ、20分程度待っていると、画面に突然、“転送エラー”が出た。
「はぁ?」である。フラッシュメモリのプロパティをみると、1GB使用している。。。。。『むむっ、やはり2GBはフェイクか。ま、でも1GBあれば十分 だな。』と思ったものの、フォルダを見ると内部のファイル名は全て文字化けしている。『ああ、こりゃイカン、フォーマットしてキレイキレイしましょう。』 と、フォーマット完了してから、デッカイ“?”が頭に飛び出した。
『はぁ?、ひゃくじゅうきゅうめがばいとぉ?』。ツー事は使っているチップは1Gbitの128MBである。なんと!貼っているシールの16分の1の容量 とは恐れ入った!
ま、そうは言ってもなんかの初期不良とかの可能性もあるので、明日のバトルを夢見て就寝する。

さて、明けて翌日、クレームで再度店に行く。朝10時頃行くと「ん〜、店長まだ来てないんで対応出来ないっす。」と言われる。プチッと切れそうだが、ここ はインドだから。と納得してみる。
さて、店長出勤は午後2時。余裕をみて3時に行く。フム、店長さんいらっしゃる。

私「昨日買ったMP3プレイヤー、2GBのファイル転送できないよ。初期不良と思うから交換して。」
店長「ん〜了解。コレ使ってみて。」

で、持参したPCと繋げて転送を掛けてみる。店員と雑談しつつ・・・20分待つ、、待つ、、、待つ、・・・
ほい、エラーが出た。

転送試験を始めたあたりから、向こうはイライラしていたが、
エラーが出たところで、向こうの態度が一気に変わった。

私「やっぱり同じだね。2GBはフェイクでしょ。だめだよこりゃ。」
店長「2GBのウチ1GBは音楽用だ、1GBは音楽以外のファイル用だ。」
私「(@@;) ハァ? 、PCに直接繋いで転送してるのにどうやって分けるんだよ?」
店長「返金は出来ない!他の商品にしろ!(向こうは喧嘩腰)」
私「さっきも言ったけど、他の商品も同じ会社が作ってるヤツでしょ、いらないよ。返金がお互いの為だよ。」
店長「返金はダメだ、お前はこの商品を壊した(2GB→119MB)から返金できない。」

ここいら辺から私も切れる。

私「(@@;) ハァ?。 誰が壊した?この商品がフェイクだからだろうが!」
店長「お前がフォーマットしなければ2GBなんだ!フォーマットしたことでお前が壊したんだ!」
私「このボケ!フォーマット出来ないメディアなんぞダマシ以外の何者でもないだろうが!」
店長「じゃっかぁしい、この商品持って帰るか、何も持たずに帰るか選べ!」

ここで、こっちの同伴者から救いの手が入る。

同伴者「これは警察呼んだ方がいいんじゃね?」
店長「おお、呼べ、呼べ、呼んでみろ。」
私「ホントに良いんだな、俺、呼びに行くぞ。」
店長「呼べ!つっとろーが!」

で、パリカバザール内にある交番でお巡りさんを捕まえて店に戻る。(約2分後)
お巡りさん含めて3者懇談。    閑話休題。違う。

警察「うん、これは商品として問題あるなぁ。」
店長「返金してやるよ。」

で、返金してくれた。1000Rs。

私「あと500Rs。」
店長「お前が商品壊したから500Rsはダメだ!」
私「Bull sit!! 、壊してねぇつってんだろうが、ヴォケ!」
店長「ブルシットとはなんだ!!!? それは言葉じゃない!!!!!」
私「はぁ?話を変えるなよ。この言葉が気に入らないならそれは謝ろう。」
店長「(しばし沈黙)」
         警察、野次馬が大挙してヤツをみている。…
店長「わかった、500Rs返す。」
         んで、500Rsをもらう私。返金完了。
店長「ところで、iPodはどうだ?買わんか?コイツはホントの1GBだから。」

私「…」
        無為につっぱるのもなんなので、5分ほど雑談して帰りました。お巡りさんは前半2分の雑談を横で見つつ、「アホらし。」と無言で去って行かれました。


教訓:「ブルシット」はインドで使ってはイケない。なぜなら、、、あちこちにブルシットがあるから…。





ラールキラーで見たパトカー。イイ味出してます。


100から20Rs



マハトマ・ガンジーとチャンドラ・ボーズ


ビタミンCタブレット 10Rs



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