スワヤンブナート Swayambhunath

◆近いらしいので歩いていこう。

カトマンズと言えばチベット仏教寺院。数あるなかでも、高台にあって見晴らしの良いスワヤンブナート。別名モンキーテンプルに行ってみた。
安宿の多いタメルエリアからは歩いて40分程度、市街地散策などしながら歩いてみる。


途中に少しの坂道はあるもののほとんど平地らしい道を抜けていくと、1つの大きな丘陵に突き当たる、スワヤンブナートはこの頂上にあり、かなりな傾斜の階 段を登っていく。

 

途中、オサルさんの暖かいもてなしを受けつつ、ゼーゼー言いながら階段を上り続けるのである。


◆スワヤンブナート、その仏塔

スワヤンブナートに訪れるまでに、カトマンズの市街地で既にに5日滞在していた。とはいえ、『自分がカトマンズに来た。』と深く思ったのは、スワヤンブ ナートとボダナートという2つの仏塔を目の当たりにしたときだった。

塔に描かれている仏陀の目が4方を見つめる。


鳩とマニ車。マニ車とはお経が彫り込まれた銅の筒で、一回転でお経を一回読んだことに相当するという、まことに手間のかからないありがたい代物である。と いうかそれって横着しているような…。もちろん私もさんざんっぱら回して来ました。

登ったは良いが、降りられなくなった小猿。
 
母猿に救出してもらうまで、キーキー泣いていましたが、何ともシュールだったので一枚。


スワヤンブナートの高台から見えるカトマンズ市街。
高層ビルはなく中低層のビルが林立している。人口78万人ではあるが、れっきとしたネパールの首都である。


私が訪れたときには、テレビの取材が行われており、超ハイレベルと思われる高僧が一般僧侶からの敬意を集めていた。


スワヤンブナートを堪能し、帰ろうと思ったそのとき、階段を見て驚いた。『危なくねぇ?』。自分が登ってきた道ではあるが、なにぶんにも急なのである。 で、スワヤンブナートの裏側にあった別の階段から山を下った私。
そしてそのときに思ったことは、『この道から登れば、変な外国人料金取られなくて済んだのでは?』である。


坂を下りきった所でキャンドルを売る少年達。その背後にはお経(?)が書かれた石の壁が聳えている。


タメル地区へと戻る道でショートカットをしようと、畑のあぜ道を選択したところで、ヤギに出くわした。


◆小劇場。

何があったのかは知らないが、戦闘はすでに始まっていた。
 
両者とも寡黙に戦っているのである。普通なら「メェ〜」とか可愛く言ってそうなヤギであるが、この時は全く言葉を発せず、額(ひたい)で押し合いをしてい るのである。「メェ〜」という言葉の代わりに聞こえるのは、きゃつらの蹄(ひづめ)と土が擦れる音、そして、「ゴスッ」という鈍い音のみである。
「ゴスッ」という音は、頭と頭をぶつける時の音なのだが、こやつらのぶつけ方は半端ではなかった。後ろ足で立ち上がったあと、位置のエネルギーを用いて相 手に頭突きを食らわすという、どう考えても自殺行為に見える諸刃の必殺技である。技を受ける側も決してかわすことなく、正面から受けて立つ。うむ、漢(お とこ)である。

10分ほど熱戦に見入っていたところで、レフリーストップが入る。

白ヤギはもともと紐で繋がれているという、若干不利な状況で戦っていたのだ。茶ヤギはレフリーに引きずられて小屋の反対側に繋がれようとしている。四肢を 踏ん張って抵抗する茶ヤギ、しかし抵抗むなしく、レフリーの熟達したロープワークであっという間につながれて試合中止と相成った。

「え〜、前足に紐をつけるのぉ〜。」と文句のありそうな茶ヤギ。その茶ヤギを意に介さず、屋根の上の葉っぱをむさぼるように食べ始める白ヤギ。レフリーが 白ヤギに対して声で威嚇するも、聞こえないフリの白ヤギである。

そして、最終的にはレフリーから大目玉を食らう白ヤギ。
熱戦の勝者はレフリーと判断すべきか。

白熱した名勝負で満足しながらあぜ道を歩いていると、いよいよ地元の方々のエリアに入っていった。

かなり人なつっこい子供達である。特に有難いのは変に観光客ズレしていないので、ちょうど良い距離感で向き合ってくれることだ。

途中、橋を歩いて渡るカモの群れ(9羽)を見つけ、ノスタルジックな気持ちを覚える。さらに5分歩いたところで、寺の境内を掃除する3人の子供に出会う。 3人とも掃除を頑張っているのだが、一番小さな子供(赤いズボン)は一生懸命に手伝おうとして、集まっているゴミを一生懸命にバラしている。姉2人は別に とがめる風でもなく、散らかったゴミを再度集めていた。いつ終わるとも知れない掃除であるが、私はこの時、ネパールの長閑さを感じると同時に日本の地方で もたまには見ることが出来そうな風景なのかもしれないと、そう考えていた。




◆オマケの写真館


スワヤンブナートの境内にて昼寝中の犬の親子。

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